雨の日の調査に備えて
皆さんこんにちは。調査員Oです。
調査の現場はいつも晴れているとは限りません。
むしろ、雨の日や天候の悪い日のほうが、難易度が一段と上がることが多いのが実情です。
それでも、私たちはどんな状況でも結果を出すため、日頃からさまざまな準備を行っています。
雨の日の調査で最も気をつけなければならないのは「視界と動きの制限」です。
傘によって対象者の顔が隠れたり、音で周囲の動きがかき消されたりと、尾行や張り込みにおける感覚の頼りどころが変わってしまいます。
また、路面の反射や水たまりによる撮影機材へのダメージリスクも高まります。
私たちは、機材や服装にも工夫を凝らしています。
カメラには防水カバーを装着し、バッグの中も撥水加工された専用のケースを使用。
私たち調査員も、動きやすく目立ちにくいレインコートや防水靴を身につけ、長時間の雨でも対応できるよう装備を整えています。
過去のある雨の日の調査では、対象者が傘を差しながらタクシーに乗り込んだ瞬間を見逃さず、急きょ別の調査員と連携して追尾を継続しました。
通常の状況では見落とす可能性もある一瞬の動きを、天候の中でも見逃さなかったのは、事前の打ち合わせと経験の積み重ねがあってこそです。
また、雨の日は人の動きが少し変わります。
例えば普段は歩いて帰宅する対象者が、雨のせいでタクシーを利用したり、駅構内で立ち止まる時間が長くなったりします。
こうした変化にも即座に対応できるよう、私たちは「現場で感じる力」を常に養っています。
「雨だったので無理でした」とは、言えないのが私たちの仕事です。
どんな環境でも“やりきる力”が求められるからこそ、雨の日の調査は調査員の実力が試される現場でもあるといえます。
晴れた日に比べて、視覚も聴覚も使いにくい中で、どれだけ冷静に、確実に、結果へつなげられるか。
それが、プロの調査員としての腕の見せどころだと私は思っています。
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