初対面で心を開いてもらうという事
皆さん、こんにちは。
相談員のMです。
浮気や夫婦間の問題というのは、とてもデリケートな話題です。
だからこそ、初めて相談に来られた方が心を開き、自分の気持ちを言葉にするまでには、一定の時間と信頼が必要です。
私が最初に心がけるのは、「お役に立ちたいと心の底から思う事」。
こちらの気持ちは相手に必ず伝わります。こちらが真剣でなければ信用してもらえません。
まず自分が心から相手の役に立ちたいんだという事が伝わる事が、何より大切だと感じています。
ある日、50代の女性が相談にいらっしゃいました。
初めは視線を合わせることも難しく、笑顔も見られませんでしたが、「なぜ、今日はお時間をとって、私に会いにきてくれたんですか」という一言に反応され、少しだけ表情が和らぎました。
その後も「ご自身のペースで大丈夫ですよ」とお声がけしながら、状況を伺うと、ゆっくりとご主人のことを話し始めてくださいました。
相談室の雰囲気づくりも大切です。
照明の明るさ、椅子の配置、壁の装飾に至るまで、「ここは安全な場所」と感じてもらえるように配慮しています。
私たちはカウンセラーではありませんが、安心感のある環境が人の気持ちを動かすことを、日々の相談を通じて実感しています。
言葉遣いも重要です。
否定をしない、急かさない、「わかります」と軽々しく言わない。
そのかわりに、「そう感じられるのは当然ですよ」「ここでは何を話しても大丈夫です」といった言葉を、誠意を込めてお伝えします。
話を終えたあと、「誰かに話せてよかった」「初めて本音を言えた気がする」と言っていただけることがあります。
その一言が、私たち相談員にとって何よりの励みです。
一度信頼していただければ、その後のやり取りもスムーズになり、調査や判断にも良い影響を与えることができます。
「相談してよかった」と思っていただくために、私はこれからも“お役に立ちたいと心の底から思うい、しっかりと聞く姿勢”を大切にしていきたいと思います。
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