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不安の連鎖を断ち切る「対話」とは

皆さん、こんにちは。
相談員のMです。

 

 

私たちにご相談に来られる方の多くが、長い間ひとりで悩みを抱えてこられています。
「誰にも話せない」「信じてもらえないかもしれない」「こんなことで相談していいのだろうか」

そういった不安が絡み合い、心を閉ざしてしまうことは無理のない事だと思います。

 

私が相談員として意識しているのは、まず“安心して話せる場”を提供することです。
それは言葉だけでなく、空間づくり、表情、姿勢、相槌など、すべてが相手に与える印象に影響します。
「この人になら話してもいいかもしれないな」と感じていただけるような、誠実で温かい雰囲気を心がけています。

 

ある日、30代の女性が相談にいらっしゃいました。
最初は表情も硬く、言葉も少なかったのですが、「大丈夫ですよ、話せることから話してください」とお伝えすると、ふっと肩の力が抜けたように見えました。

 

その後、お茶を飲みながらゆっくりと話し始め、「聞いてもらただけで心が軽くなった」と涙を流されました。

 

私たちは医師や臨床心理士ではありませんが、“対話の力”を信じています。
それは、すぐに答えを出すためではなく、ご本人の中にある気持ちを整理し、“次に進む勇気”を引き出すための時間だと思っています。
話すことで、自分の中にある不安や怒り、悲しみに輪郭が生まれ、受け止めやすくなる——
そういったプロセスが、結果として調査を依頼するかどうかを冷静に判断できる材料になると感じています。

 

「一度話せたことで、もう少し頑張れそうです」と言って帰られる方もいれば、
「今すぐにではないけれど、準備ができたらまた連絡します」と一歩引く方もいます。
どちらも正解ですし、どちらも大切な“前進”だと私は考えています。

不安は連鎖します。でも、対話はその連鎖を静かに断ち切る力を持っています。
私たちはその力を信じて、今日も変わらぬ姿勢でみなさまのお話を聴かせていただいてます。

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