探偵が「聞いてもらえるだけで救われた」と言われた日
「こんなに話したの、何年ぶりだろう」
皆さん、こんにちは。
相談員のMです。
「こんなに話したの、何年ぶりだろう」
ご相談に来られた女性が、そうぽつりとつぶやかました。
話すスピードはゆっくりで、言葉を選びながら、時には涙をこらえながら、それでも一生懸命に言葉を紡いでおられました。
私は、その一言一言を遮らず、ただ静かにうなずきながら耳を傾けました。
浮気や家庭の悩みを話すには、大きな勇気がいる
浮気や家庭内の問題を相談することは、とても勇気のいることです。
「恥ずかしい」「誰にも言えない」「こんなことで泣くなんて」
そんな感情が、長く心を締めつけていたのだと思います。
私たち相談員の役割は、専門的な判断を下すことではなく、まず“受け止める”ことだと思っています。
「話すこと」が気持ちを整理することにつながる
話すことで気持ちが整理されることもありますし、自分の感情を外に出すことで初めて冷静になれる場合もあります。
この日も、私は特別なアドバイスをしたわけではありません。
ただ、ご自身の気持ちに耳を傾ける時間を共有しただけでした。
それでも面談の終わり際、「聞いてもらえただけで、こんなに気持ちが楽になるとは思わなかった」と笑ってくださったのです。
探偵である前に「話せる場所」でありたい
私たちは探偵という立場ではありますが、「聞くこと」の大切さを日々実感しています。
調査を依頼するかどうかは、もちろんその後の判断です。
ですが、その前にまず「話せる場所」であること。
それが、まごころグループとしての基本姿勢です。
感情が整理されて初めて「次の一歩」が見える
人は、不安や疑念を抱えたままでは、冷静な判断ができません。
だからこそ、話すことで“感情の整理”をすることが、調査の成否にも大きく関わってくるのです。
話すことで涙を流しても構いません。
言葉にならなくても大丈夫です。
私たちは、どんな形の感情にも、まっすぐ向き合っていきます。
「話してよかった」と思える場所であり続けたい
「こんなに話したのは久しぶり」
その言葉は、私たちにとって何よりの励みです。
これからも、“話してよかった”と思っていただける場所であり続けたいと願っています。
次の記事へ
探偵が調査報告書に込める「最後の一手」 »